紹介したい本「ミ・ト・ン」と「ながいながい旅」

2022年03月25日/ お気に入り/ よもやまばなし。

こんにちは、久しぶりの投稿となってしまいましたが
みなさまお元気でお過ごしでしょうか。

先日の地震は被害はありませんでしたか。
このようなことに対しては何と言っていいのか…、
ただ生きているだけでも天災に見舞われる可能性は誰にでもあるという現実、
それなのに人為的なこともどんどん起きてしまう日常。
ただ、みんな幸せに暮らしたいだけのはずなのに…。


結局言葉が見つかりません。
なんていうことでしょう。
こうやって何度も言葉に詰まり、更新できずにひと月近く経ってしまっていました。


そして今日も良い言葉が見つからない。
だから気持ちを切り替えて、
私の好きな本を紹介しようと思います。
地震のことではなく、戦争について考えさせられるものです。
戦争が主題の本を選んだからと言って、地震によって被害を受けた方のことを
軽く見ているということではなく、ただ手元にあった本がこれだったからです。

紹介したい本「ミ・ト・ン」と「ながいながい旅」

完全な「ジャケ買い」で選んだ本なのですが、
読みながら胸を締め付けられました。
初めて読んだのはいつごろだろう、おそらく数年前です。

温かい家族のもとに産まれ、幸せな結婚をした一人の女性が
戦争に夫を連れ去られてしまいます。
あたりまえにあった幸せが奪い取られてしまう悲しさと、
それでも毎日生きていかなければいけない残された者のつらさ、
ふいに訪れた「敵国」に住む人との交流と気づき、
流れる月日のやさしさと残酷さ。
いろんな感情が沸いたことを、今回の戦争で思い出しました。

日常的な小さな日々の幸せが、結局は人間が一番求めるものだと
誰もが知っているはずなのに、歴史がそれを示しているのに
自然災害など、助け合い乗り越えたいことが生きていれば必ずあるのに、
どうしてわざわざ人が人を攻撃するのか。
理解に苦しみますよね。

映画が、小説が、テレビのドキュメンタリーが、
博物館が、教科書が、時代を生きた人たちが。
こんなに戦争の悲惨さについて語ってきたのにそれでも繰り返される…。

やはり適当な言葉が見つかりません。
だからもう一冊。


紹介したい本「ミ・ト・ン」と「ながいながい旅」


この絵本を購入したのは、私が大好きな本「やかまし村シリーズ」の挿絵画家が
描いた本だったから、というだけの理由なので内容については詳しく知らず、
読んでみてから泣けてたまりませんでした。
イロン・ヴィークランドさんの自伝的な本なのですが、
幼いころ戦争で自分を守ろうとして撃たれた愛犬の思い出が消えない少女、
ひとりで異国の親戚を頼って旅し、そしてまた親友となる犬に出会うお話です。

家族に犬がいたら、自分のその愛犬を思うと涙が止まらないと思います。
犬って、愛情の塊なんですよ…。愛が形になって現れたのが、犬。
いつも犠牲になるのは優しく弱いものたち。
そんな世の中を変えていかなくてはいけないと強く思います。


もしどこかで手に取る機会があれば、この2冊の本はおすすめです。
ぜひたくさんの人に読んでほしいな、と思う本です。


書いては消し、書いては消し、を繰り返してやっとこれが精いっぱいですが
今日はこの二冊を紹介できてよかった…。


それでは今日はこのあたりで。
みなさんが安心できる環境でゆっくり休めますように。


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Posted by sawako at 20:00│Comments(6)
この記事へのコメント
さわ子さま お久しぶりです

戦争も地震も、心安らかなニュースではありませんね

湾岸の時は映像がゲームのようだとの話もありましたが、今回もこんなありえないことが現実に起こっていることに不安と悲しみを感じます。

私は東北 東日本地震では内陸でしたが被災しました。
その時、温かい話題もあれば、人の裏面を見せつけられるような何とも言えないこともありました。
みんな同じ方向を見て頑張っている訳ではなかった。

その中で…頼ったり頼られたりしながら損得なしで一緒に生きられた人や犬や猫は今もとても大事な存在です。

幸せの具体的形は人それぞれだと思いますが、自分だけよければ他者はどうでもというのはよくないと思います。
どんなことをしても勝てばよいというのも、よくないです。

小川糸さんの本、文庫出ているみたいなので今度探して読んでみようと思います。
以前、かたつむり食堂を読んで、よい作家だと思ってました。楽しみです。

お身体にお気をつけ、ご自愛下さいますようお願い致します
Posted by モグラ at 2022年03月27日 18:28
>モグラ さん
モグラさん、被災されていたんですね、体験していなければ理解できないような大変な思いをなさったことでしょうね。簡単にお気持ちを理解することはできないと思いますし、それが歯がゆくもありますが、つらい経験をなさった人に対してよりつらい思いをさせることのないよう、心に寄り添いたいと願っています。
小川糸さんの本、悲しいのに心があたたまる場面がたくさんあり、私の心に強く響いた作品でした。ぜひ、感想お聞かせくださいね。
モグラさんも、季節の変わり目ですのでお体お大事になさってください。
Posted by sawakosawako at 2022年03月28日 17:11
さわ子さま
花冷えでしょうか、少し寒い日が続いております。

ミ・ト・ン 近くには見つからず、フリマアプリでやっと見つけました。
文字の間の・がスマホではどう打ったら出てくる?といった初歩の問題があり、検索しても出てこなかったり…
そんなこんなで、やっと届きました。

今日の昼に届いて、すっかり読んでしまいました。
悲しい話なはずなのに、悲しくない

親 兄弟 恋人 夫婦 想いというものは、物理的な時間も距離にも関係なく、相手や自分を包んでくれます。

そういう相手に会えたら…何も怖くないのかもしれませんね

何もないけれど、全部ある暮らし
是只足るを知る、日々の暮らしの中に幸せを感じる…
相手次第かもしれませんが、私にも出来るかもしれませんね。
自然の中だけで暮らせるとは思いませんが、華美なものではなく想いのある生活は出来るような気がします。

まとまらない感想ですみません

とても静かでよい本でした。ご紹介下さり、ありがとうございました。

私が面白かった本 、ジャンルが適当ですか
ファンムアレース
図書館の魔女
wool
澪つくし料理帳
ドグラ・マグラ
活版印刷三ヶ月堂
など 勝手ではありますがお勧めします。

お身体に気を付けて、ご自愛下さいますようお願い致します。
Posted by モグラ at 2022年04月03日 13:32
>モグラ さん
うわぁ、こんなに早く読んでいただけたんですね、感想も寄せてくださってありがとうございます…!私も同様の想いだったので嬉しいです。
そしてご紹介くださった本の中に私のお気に入りも見つけました。「澪つくし料理帖」、高田郁さんの本はとても好きでかなり読んでいます。また、読みたくなりました。いいきっかけをありがとうございます。
その他にご紹介くださった本も探してみますね!
モグラさんもお体お気をつけて、三寒四温どころではなく何度も冬に逆戻りする今日この頃、暖かくしてくださいね。
Posted by sawakosawako at 2022年04月04日 14:49
sawakoさんこんばんは。少し前からちょうど小川糸さんの本を読み始めた所だったので、ビックリしてしまいました。ちなみに今は『さようなら、私』を読んでいます。『ミトン』はまだ未読なので次はこちらを読んでみたいなと思っています。小川糸さんのエッセイも好きなんです。
もう1冊の本も気になります。私も子供の頃はリンドグレーン作品を飽きもせず、何度も何度も読んでいましたので、あの挿し絵も鮮明に覚えています。
今頃コメントさせて頂いてすみません。ずっと仕事が忙しく、深夜に帰って寝て起きてまた仕事の1ヶ月でした。ここ数日でようやく落ち着いて、今日はゆっくりお散歩がてら満開の桜を見に行って来ました。sawakoさんもお花見はされましたか?今週いっぱいでそろそろ桜は見納めかな。それまで楽しみたいなと思っています。(^-^)
Posted by けめ at 2022年04月05日 21:09
>けめ さん
そんなそんな、コメントはいつでも同じく嬉しいです、ありがとうございます!
お仕事忙しいんですね、体調崩されてはいませんか。
けめさんのお仕事の忙しい様子を聞くと、私なんか無断キャンセルごときに文句言ったりして器が小さいなぁ、と反省してしまいます。
私もかつて長時間労働していてそのころは本当にきつかったのに、過ぎると忘れて現状に不満を抱いてしまうんですね。反省です。
私は毎日わんこのお散歩コースでお花見できていますよ!
ありがとうございます♪
私は葉が出てきた状態の桜が一番好きなんです。
全部葉になると、そのころ八重桜が遅れて咲きますよね。
それがまた葉桜の中でひときわピンクできれい。
桜の時期は短いようで実は長い気がします。
けめさんもお仕事大変だと思いますが、桜で癒されて元気でいてほしいなと思います。頑張りすぎずに、元気でいられるように…!
Posted by sawakosawako at 2022年04月06日 14:48
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